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スーパーラグビー1年目。
課題山積のサンウルブズは何を手にしたか (3ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu   志賀由佳●写真 photo by Shiga Yuca

ハメットHCは、ここまでのスーパーラグビーをこう総括した。

「サンウルブズの課題は、ハイボールの処理や相手ボールのセットプレーです。あとアキ(山田章仁)がセブンズに出ていったり、ケガ人が出たりしたことで、ワイドなアタックが機能しなくなったことも課題でしょう。でも、忘れていけないことは、多くの選手たちがスーパーラグビーを経験できたことです。これは日本のラグビーにとって大きなステップだと思います」

スーパーラグビーの試合はハードである。タフである。接点などの強度でいえば、トップリーグの2倍ほどはあろうか。コンディショニングは大事だ。この日はケガで主将のフッカー堀江翔太、コンディション不良のロック大野均らを欠いていた。その他、シーズンを通し、ケガ人が相次いで、ざっと40人ほどがサンウルブズの試合に出場した。

それも経験だろう。立川理道ゲームキャプテンも「収穫」を口にした。

「特に若い選手がスーパーラグビーのレベルを経験できるというのは、個人個人の能力向上につながる。トップリーグに戻っても、志高くやれると思います」

経験値は上がった。特にコンタクトプレーなどで、世界レベルに「慣れ」てきた。フィジカルもアップした。大相撲でいえば、十両力士が幕内で大相撲の本場所15番を戦うようなものである。24歳のプロップ垣永真之介は「貴重な経験」を口にした。試合後、耳はつぶれ血が出ていた。

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