【ラグビー】清宮克幸が語る「W杯でジャパンが勝つためにすべきこと」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●文 text by Saito Kenji
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

――ヤマハでは、日本代表にも選出されていたSH(スクラムハーフ)矢富勇毅選手、SO(スタンドオフ)大田尾竜彦選手のハーフ団がチームを引っ張りました。

清宮 日本代表のエディー・ジョーンズHCはトップリーグのラグビーを「スローなラグビー」と言っていますが、ヤマハのラグビーはハーフ団にすごく負担をかけています。そして、彼らがいかにゲームをコントロールするかが大きなポイントになっています。シーズン終盤は彼らの判断、パフォーマンスが試合を決めたところがありますね。ハーフ団が動き回り、ボールが大きく動いているラグビーと、狭いエリアでボールキープを念頭に入れたラグビー、見ていてどちらが退屈なラグビーかは明らかです。それを日本代表の指揮官が「スロー」と評したことは残念でした。
 話は2人の選手に戻りますが、彼らは間違いなくベストシーズンを過ごしましたね。そしてなぜそれができたかというと、ヤマハスタイルがあったから、という返答が的確だと思います。
 先日のスーパーラグビー()決勝は、プレー間のスピードが一段と早くなり、見ていて痛快なラグビーでした。ラグビーが新しい時代に突入したかのようでした。
 あのスタイルからは学ぶべきものが多くありますね。しかし、インプレーの時間を増やせば必ず強くなれるのかという疑念は持ち続けるべきでしょう。物事には「起承転結」があるから面白いし、そこに魅力があるのです。ストーリーが必要なんです。
※南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアの3カ国、計15のクラブチームによるラグビーの世界最高峰リーグ。毎年2月から7月まで行なわれている。2016シーズンから、南アフリカチーム、日本チーム、アルゼンチンチームの参戦が決定し、18チームで争う

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