リーチ マイケルが語る。「ジャパンが目指すラグビーは精密機械」 (2ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 高見博樹(T&t)●写真 photo by Takami Hiroki(T&t)

まず東芝で2つ、タイトルを獲る!

――2014年の終盤は左肩をケガしていました。トップリーグの東芝の試合には復帰。体は大丈夫ですか。

「肩はまだ100%じゃない。でも試合ができる状態になってきました。活躍はしていないけど......。(トップリーグの)試合にずっと出られなくて、チームはサントリーに負けて。くやしかった」

――東芝の目標は?

「2つ(トップリーグと日本選手権)のタイトル。断トツで強いチームはないので、しっかり準備すれば、タイトル2つ、獲れると思います。ポイントは、自信を持って試合に臨むことかな。スキルとかいろいろありますが、チームのスイッチが入っているか、入ってないかです。スイッチが入った試合をすれば、大丈夫だと思います」

――どうすればスイッチが入るのですか。

「みんな勝ちたい。相手も勝ちたいでしょうから、それを上回るぐらい、集中力を持っていく。東芝が好きだし、東芝は最近、優勝していないから、とても勝ちたいんです。僕自身は(学生時代を含めて)優勝したことがない。決勝までいって、負けています」

――チームスローガンは『for you』。誰のために?

「一番はチームのために。そのほかはファンとか、ファミリーとか、です」


ジャパンでのオフは長くて、半日

――さて、ジャパンの話を。日本代表は2014年、テストマッチで9勝1敗の好成績を残すなどして世界ランキングを一時9位まで上げました。どんな1年でしたか。

「大変だった(笑)。大変な1年でした」

――どうしてですか?

「4月にキャプテンになって。最初の頃、すごく大変で、あとから少しラクになって、そのあと、また大変になって、少しラクになって、またまた大変になって(笑)。その繰り返しでした」

――キャプテンは大事ですから。エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)に、いつ言われたのですか。

「昨年の2月ぐらいです。日本協会のクラブハウスでコーヒーを飲みながら。最初、僕は他にもっといい人、いるんじゃないですか、と言ったんです。ハタケさん(畠山健介=サントリー/プロップ)や堀江さん(翔太=パナソニック/フッカー)もいる。キンさん(大野均=東芝/ロック)もいる。フミさん(田中史朗=パナソニック/スクラムハーフ)、ゴロウさん(五郎丸歩=ヤマハ/フルバック)もって。でも、最後に『できれば、キャプテンはフォワードがいい』と言われて。『自分のプレーにだけ集中すればいいからって』って、その時は」

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