【ラグビー】史上初の4連覇。
帝京大にあって他チームにない「強み」とは

  • 松瀬学●取材・文 text by Matsuse Manabu 井田新輔●撮影 photo by Ida Shinsuke

 そこから、チームは変わった。教育者でもある岩出監督は厳しい生活態度を学生に求めていくようになった。あいさつ、そうじ、規律……。いまやグラウンド周辺や近所のそうじは上級生の日課となった。監督は「本気・根気・元気」が大事という。「社会で通用する人間を育てたい、生きる力を鍛えてあげたい」とも。

 確かに学校側のサポートは大きい。推薦入学枠は拡充され、ラグビー部寮や食事、筋トレ施設も年々、整備されてきた。数人の専門トレーナーに栄養士もつき、時には外国人コーチが臨時指導もする。

 だが、どんなに優れた選手がそろっても、恵まれた環境があっても、学生の姿勢がよくないと常勝チームは育たない。

「要は生活の安定です。ライフスキルです。生活が安定してくると、コンディションがよくなるし、無理がきく。帝京大のピーキングがうまいというのは、学生が自立してきちっとやり続けている結果です」

 選手が毎年替わる大学スポーツにあって、連続して優勝するというのは至難の業である。それも4連覇。他の大学の不甲斐なさを嘆きたくもなるが、ここはふだんの規律ある生活と鍛練を積み重ねた帝京大の「クラブ文化」を讃えるべきであろう。

 岩出監督の指導力と大学の支援、好環境、選手層、そして学生の規律と誠実さ。

「クラブの成長をうれしく思います。これからも前向きな挑戦を続けたい」

 この姿勢が変わらない限り、王者帝京大の進化も止まらない。

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