2012.05.23

【ラグビー】18歳・藤田慶和に日本代表の先輩たちが伝えたいこと

  • 向風見也●文 text by Mukai Fumiya
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

代表初キャップとなったUAE戦で6トライを奪った藤田慶和 2011年秋のワールドカップ(W杯)ニュージーランド大会を予選プール1分3敗で終えた日本代表は、今年3月19日に2015年のイングランド大会に向け再始動した。

 新たに日本代表のヘッドコーチ(HC)に就任したエディー・ジョーンズは、メンバー選考の際、これまで長くジャパンでプレイした選手や久しぶりに復帰した選手、さらには新たに代表入りする選手など、幅広い年齢層から集めた。その一環として、「これからベストになる選手」、つまり将来の日本代表を背負うかもしれない選手として、藤田慶和(早大)をはじめ4人の大学生も呼ばれた。

 こうした若い選手たちにどう成長してほしいかと問われたジョーンズHCは、「個人によって異なるけど」と言い、こう続けた。

「日本の若い選手の課題として、ボールを持っていない時の動きが挙げられます。早くポジショニングを取る、サポートプレイ、タックルした後に次は何をすべきか、などです」

 例えば、「パスをもらえば相手を抜き去る力がある藤田には、プレイにどんどん参加できるよう走りまくって欲しい。相手から球を奪って攻撃機会を増やすため、守備でも身体を張るよう求めたい。代表合宿を通し、サボらない癖をつけるべきだ」と指揮官はこう考えていた。

 そこで、こうした若い選手の手本になる選手として代表に招集されたのが、ジョーンズHCの言う「文化を継承する選手」たちだった。

 筆頭格はロック大野均。ワールドカップには2大会連続で出場し、今年5月には34歳となった。ニックネームは「キンさん」だ。

 4月2日から静岡で始まったチーム初合宿。「世界一のフィットネスとアタックを身に付けなければならない。やることはたくさんある」とジョーンズHCが言うように、過酷な練習が続いた。