張本智和が中国勢や韓国のエースを次々と撃破で準優勝 中国のトップとの距離と課題についても語った (3ページ目)
【立ちはだかった世界1位の壁】
WTTファイナルズでは2021、22年(当時カップファイナルズ)に続き、3度目の決勝進出を果たした張本だが、決勝で味わったのが"世界最強サウスポー"の高い壁。世界ランキング1位の王楚欽(中国)との戦いは、第1ゲームで10連続ポイントを奪われるなど圧倒的に支配された。
「縦回転でも横回転でもそれに合うようなレシーブをされてしまうので、ラリーが僕は持ち味ですけど、後手に回ってしまった。相手が左利きでもともと(ラリーが)難しいなかで、常に後手でやることがなかった」
駆けつけた中国ファンの声援にも飲まれる形で、王楚欽にストレート負け。今大会は準優勝となった。
それでも張本は、今回の決勝進出でランキングのポイント「1050」を加算して、11月26日に発表された世界ランキングで3位に浮上した。王楚欽、林詩棟と、今回戦った中国勢に次ぐ順位につけ、来年に向けて期待を抱かせる形で今年の国際大会が幕を閉じた。
張本は来年以降について「王楚欽とフェリックス・ルブラン(フランス/世界ランキング4位)に1回でも勝ちたい」と2選手をライバルとして挙げた。
「彼らには0-4や1-4で負けてばかりなので、まずはフルゲームまでもつれるような戦いがしたい。それを(ロサンゼルス五輪までの)3年をかけてできれば」
今夏のパリ五輪では団体戦でスウェーデン、フランスに敗れてメダルを逃し、男子のエースとして責任を背負うなど厳しい局面も経験した。紆余曲折を経て迎えた日本大会で輝きを放った21歳は、新たな思いを胸に次へと進む。
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