パリオリンピック卓球 初戦圧勝の裏に見えた張本智和が貫く独自の勝負哲学「ずっと卓球は続くので」「切り替えようと思わない」 (3ページ目)
その鍛錬こそ、彼の人生そのものなのだろう。
「混合は、あの日の相手がよすぎただけで、"自分のプレーは悪くなかった"と分析しています。だからこそ、疑心暗鬼にならず、"自分は強いんだ"という思いで今日もプレーできました。スコアが2-0になった時から、相手の動きもよく見えて、プレッシャーも少しずつ減り、打てるコースに散らして。"1回の負けでこの3年間は崩れない"という気持ちで......」
張本だけの戦いのロジックで、卓球人生を突き進む。7月31日に行なわれるシングルス2回戦もそのプロセスのひとつだ。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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