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スーパーボウルまであと一歩。
ファイナル4「勝利の方程式」を読み解く (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 しかし、マリオタの不調で出場機会を得ると、そのチャンスを活かしてチームを蘇らせる働きを見せた。パサーレーティング(117.5)でリーグ1位をマークするなど、31歳にして本人も驚く奇跡的なシーズンを送っている。

 対戦するチーフスは、ランディフェンスがさほど強くない(今季1試合平均ラン喪失距離128.2ヤードはリーグ26位)。ヘンリーを中心としたタイタンズ・オフェンスが機能すれば、勝負できるかもしれない。1999年シーズンのポストシーズン、タイタンズは第4シードからスーパーボウルへと到達した。低いシードから再び、大舞台まで駆け上がることができるか。

 一方、NFCのチャンピオンシップ・カンファレンスは「第1シードvs第2シード」という順当なカードとなった。

 今季の49ersは、ペイトリオッツ時代に「ブレイディの後継者」と称されたQBジミー・ガロポロを中心に、高い得点力(リーグ2位の今季平均29.9得点)で白星を積み重ねてきた。ただ、パッカーズとの決戦ではディフェンスがカギを握っていると見る。

 49ersの今季平均喪失ヤードはリーグ2位(281.8ヤード)。パスディフェンスにいたっては1位(169.2ヤード)と優秀な成績を残している。強烈なパスラッシュを武器とするディフェンス陣において、注目すべきはニック・ボーサとディー・フォードのDE(ディフェンシブエンド)コンビだ。

 パッカーズとの試合では、プロ1年目のボーサのパフォーマンスを見逃してはならない。ディビジョナルラウンドのミネソタ・バイキング(10勝6敗)戦で、49ersは相手オフェンスに147ヤード、7度のファーストダウンしか与えなかった。その中心にいたのが、2サック、3度のQBヒットを記録した22歳のボーサだ。

 そのボーサが「相手に恐怖を与える存在」とリスペクトするフォードは、ハムストリングの故障でシーズン終盤になって欠場を強いられていた。しかし、ディビジョナルラウンドで1か月ぶりに復帰し、1サックをマーク。フォードの心強い復帰によって、ボーサはさらにグラウンドで暴れまわりそうだ。

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