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おりひめジャパン、五輪を見すえて
女子ハンドボール世界選手権に挑む (4ページ目)

  • 木之下 潤●取材・文 text by Kinoshita Jun
  • 田口有史●撮影 photo by Taguchi Yukihito

 試合後、キルケリー監督は次のように振り返った。

「今日はメンバー交代を使って新しい選手が出場しましたが、全員がよくがんばってくれたと思います。ディフェンスで一部修正もありますが、全体としてはよかった。チームとって、選手にとって開催国となる世界選手権では最高の瞬間が訪れると思っていますので、まず初戦のアルゼンチン戦に向けてしっかりと準備をしていきたいです。このジャパンカップの直前に大きなケガ(原希美)が発生してしまい、チームの中でいろいろと修正しているところはありますが、全体的にはよかったと感じています」

 試したかった基本的な戦術などは確認できたのだろう。選手たちも口々に「これまでどおりに戦う」と、粘り強いディフェンスからの速攻という自分たちのスタイルで戦うことを決意していたようだった。長年、原とともに代表を支えてきたPV永田しおりはこう言った。

「世界選手権では、初戦のアルゼンチンに勝つことが重要です。初戦で勝ったチームは勢いに乗れます。やはりそこで勝てないと勢いに乗れないので、そこに全力を尽くします」

 熊本で戦う世界選手権は、来年44年ぶりの出場となるオリンピックを占う大事な大会。「おりひめジャパン」の選手たちの目には、自信と不安の両方が共存していた。

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