2019.08.10

Tリーグ連覇へ。早田ひなは笑って楽しんで「ゾーン」に入る

  • 栗田シメイ●文 text by Kurita Shimei
  • 池田清太郎●写真 photo by Ikeda Seitaro

初代MVP早田ひなが明かすTリーグ1年目と未来 後編

(前編の記事はこちら>>)

 Tリーグの2シーズン目が、いよいよ8月末より開幕する。女子の開幕戦は8月30日(金)、日本生命レッドエルフvs木下アビエル神奈川。昨シーズンのプレーオフ ファイナルと同カードがいきなり実現した。

 注目選手は何と言っても初代MVPを獲得した日本生命レッドエルフの早田ひな。プレーオフ ファイナルでは、第3試合と第5試合で対戦した袁雪嬌(エン・シュエジャオ)との激闘を制し、チームを初代チャンピオンへと導いた。この活躍ぶりを早田本人が振り返るとともに、目前に迫った新シーズンに向けて意欲を語った。
2シーズン目に向けて意欲を燃やす早田ひな――早田さんにとって昨シーズン最も印象に残った試合はどれですか?

「結構いろいろあるんですが、とくに強く印象に残った試合は2つあります。1つは11月、福井での石川佳純選手との1ゲームマッチです。10-6で勝っていましたが、そこから4本追いつかれて……。これまでなら相手に飲み込まれてしまい、思うようにプレーできなくなるパターンでしたが、持ち直して最終的に12-10で逃げ切ることができました。Tリーグ独自のルールである1ゲームマッチは初めてでしたし、石川選手に勝てたのも初の経験でしたから。

 もう1つはやはり、ファイナルでの袁雪嬌(エン・シュエジャオ)選手との2試合。チームを初代チャンピオンに導けた試合ですね」

――ファイナルの袁選手との第3試合では、実に6度も相手のマッチポイントをしのぎ、19-17で粘り勝つという劇的な展開でした。

「実はこの試合、私自身が集中すぎていてほとんど覚えてないんです(笑)。あと1本で負けるという感覚で試合しているのではなく、後悔しないようにということだけを考えていました。最後までひたすら攻める、と。点数も意識はしていたけど、ほとんど気にならなかったんです。凌いでいるという感覚ではなく、ただただ1本1本に集中していた。あの日の私は、まさに”入って”ました」