吉村真晴が語る「Tリーグ開幕で変わる日本卓球界の未来」 (4ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

―― その合宿での練習は非常に質が高かったと聞いています。

「朝9時半から12時過ぎまで練習をして、午後は3時半から始め、ホテルに戻るのが8時過ぎでした。坂本(竜介)監督が常にチェックしていて、すごく細かく指示してくれるんです。日本代表の合宿に行くと選手が10人以上いるんで、指示はそこまで細かくないんですよ。でも、今は6人ぐらいでやるのでミスを指摘されたら反省して、こうしようって考えながら練習できたので、あっという間に時間が過ぎていきました。チーム、みんなで練習をしていると、もっと強くなれるなって感じることができましたね」

―― そのチームで吉村選手はキャプテンを任されています。

「一応、僕がキャプテンですが、僕がいなくてもチームはまとまっていく感じがします(笑)。ただ気をつけていることは、海外の選手が日本に来た時、言葉をはじめ生活面などでも不安があると思うんです。しかも、みんな言葉がバラバラなので、うまく英語を絡めながらコミュニケーションを取ってひとりの時間を過ごすのではなく、みんなで楽しく過ごせるようにムードメーカーとして盛り上げていきたいですね」

 吉村は、25歳でチームでは最年少だがキャプテンとしての自覚は十分。合宿中は選手全員と積極的にコミュニケーションを取り、それぞれの卓球への考え方を理解しつつ、それぞれが感じたこと伝えあい、「みんなでやっていこう」という雰囲気づくりを積極的に行なった。

「楽しくできたし、開幕に向けて準備は着々です」

 吉村は笑顔で、そう言った。

 その開幕戦では木下マイスター東京と対戦する。張本、水谷ら日本のトップクラスが属する最強の銀河系集団だ。

 吉村は、彼らとどう対峙(たいじ)するのだろうか――。

(つづく)

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