アメリカ人も必読。今季NFLを「本命」「対抗」「大穴」で占ってみた (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 そしてAFCの「大穴」には、西地区のオークランド・レイダーズを推したい。同軍は1970年代後半から1980年代前半にかけてスーパーボウルを3度制し、全米中に熱狂的なファンを多く抱えるチームながら、ここ十数年は悲惨な状況が続き、2002年シーズン以降プレーオフ進出を逃している。だが、今季は久々にファンの期待に応えるシーズンとなりそうだ。

 プロ3年目となるQBデレック・カーは着実に成長を遂げており、まだ荒削りながら、将来的にはリーグ屈指のパサーとなる可能性を秘めている。また、カーを守る攻撃ラインと、パスラッシュに長けるディフェンスのフロントセブン(守備ラインとラインバッカー陣)は、NFLでも3本の指に入る逸材ぞろい。彼らの存在が、チーム全体に抜群の安定感をもたらしている。

 レイダーズの属する西地区は、昨季のスーパーボウル王者であるデンバー・ブロンコス(レジェンドのQBペイトン・マニングは引退)や、常に安定した成績を残すカンザスシティ・チーフスといった強敵が多い。地区内の争いは、例年以上に混戦となるだろう。その激戦のなかでレイダーズが一歩抜け出すことができるか、開幕序盤のスタートダッシュに期待したい。

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