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【NFL】偉大な兄と比較され続けたイーライ・マニングの思い

  • 永塚和志●文 text Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

栄光のビンス・ロンバルディ・トロフィーを掲げ、笑みを浮かべるイーライ・マニング栄光のビンス・ロンバルディ・トロフィーを掲げ、笑みを浮かべるイーライ・マニング 2012年、イーライ・マニングは、偉大な兄を『ひとつ』追い越した。

 4年前と同じ対戦カードとなった第46回スーパーボウルは、ニューイングランド・ペイトリオッツを21対17で下したニューヨーク・ジャイアンツが、通算4度目のNFL王者となった。優勝の立役者はもちろん、スーパーボウルMVPに選ばれたクォーターバック(QB)、イーライ・マニングだ。パスを40回投げて30回成功し、計296ヤード、2タッチダウンをマーク。MVPにふさわしい大活躍を見せた。

 スーパーボウルを2度制したという事実は、イーライにとってことのほか大きい。なぜならこの偉業により、「ペイトン・マニングの弟」ではなく、「ひとりの傑出したQB」として、ようやく世間に認めてもらえたからだ。

 イーライの5歳年上の兄であるインディアナポリス・コルツQBのペイトン・マニングは、1998年ドラフト全体1位指名で入団するやいなや、数々の華やかな記録を打ち立てた。そして史上最多となる4度のシーズンMVPに輝き、第41回スーパーボウルではコルツを36年ぶりの優勝に導くなど、史上最高のQBのひとりと評されている。

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