スラムダンク奨学生、新たな夢への第一歩。NCAAデビューを果たした須藤タイレル拓「これが自分の選んだ道」 (4ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Reily Rogers@NIU

「そうですね。すごく感じてます。でも結局、大学を卒業したあとにバスケをやるにしろ、ほかのことをやるにしろ、結局そういう生活リズムっていうのが普通になってくると思うので。

 何か大きなプロジェクトを進めている間に、ほかに小さなことを並行してやってかなきゃいけないのは、たぶんどこに行ってもそうだと思う。これに慣れていけばすごくいい経験になるのはわかっているので、頑張っていこうと思います」

── 授業と練習がある日は、朝から夜までどんなスケジュールですか?

「基本的には朝7時に起きて、準備して、授業が8時からなので、それに行って。授業のあとはすぐにアカデミックアドバイザーとミーティングをして、ここ(アリーナがある建物)に来てトリートメントやリハビリをして、筋トレして、練習して、またリハビリをして、部屋に戻って宿題をする......という感じです。

 あとは自分の時間。自分の寮にはフレッシュマンのチームメイトが3人いるんで、そいつらと時間を過ごしたり、音楽を聞きながら踊ったりと、ふざけまくっています。僕らフレッシュマン4人はすごく仲いいんですよ。いつも一緒に過ごしています。

 ひとりはスイスから、ひとりはリトアニアから来ていて、海外からの選手も多く、みんな家から遠く離れたところでバスケしているので、戻りたくても戻れないっていうか。コートにすべて置いていかなきゃな(コートですべてを出しきらなきゃな)って、みんなでいつも話しています」

── セントトーマスモアで10番をつけていた背番号が、大学では1番になりましたけれど、その理由は?

「本当は10を選ぼうと思ったんですよ。でも、チームメイトに10がいて選べなかった。次に僕が好きな数字の6にしようと思っていたら、NCAAのバスケって6がないんですよ。オフィシャルが(ハンドサインで)6ってやった時に、15や51と間違えちゃうから。

 だから6、7、8、9がないんです。それを知って、それじゃ1番にしようかなと。デリック・ローズとかデビン・ブッカー(どちらも背番号1のNBA選手)もすごい好きで、しっくりきたので1番を選びました」

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