スラムダンク奨学生、新たな夢への第一歩。NCAAデビューを果たした須藤タイレル拓「これが自分の選んだ道」 (3ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Reily Rogers@NIU

── バーノHCは、これまで須藤選手はチームのベストプレーヤーとしてやってきたけれど、今は周りにあわせてプレーすることを学び、そういう経験を積んでいく時期だとも言っていました。自分でもそう思いますか?

「思いますね。新たなチームに新人として入っていくのは、やっぱりそういうことだと思っています。それはどこに行っても同じ。中学から高校に行った時もそうでしたし、高校からセントトーマスモアに行った時もそうでした。セントトーマスモアで2年目になって、新しいチームでやる時もそうでしたし。結局、新しい環境に入っていく時は、その環境に慣れるのがひとつ大きな課題だと思っています」

── 大学生活のことも少し聞きたいと思います。ノーザンイリノイ大はシカゴから西に100kmくらい行ったところにありますが、実際にここに来てみてビックリしたのは、大学の周辺はトウモロコシ畑ばかりですよね。

「はい、学校の周りには何もないです。だから基本的には、いつもひとりで部屋にいてくつろいでます」

── 何もない環境ということは、大学を選ぶ時には気になりませんでした?

「まぁ、もう過去2年間(コネチカット州にあるプレップスクールのセントトーマスモアで)ここより何もないところで生活していたんで。むしろ、近くに飯を食う場所がある、みたいな。あそこに比べたら全然、ラクだなって。あそこはあそこで楽しかったですけどね。何もなくて、チームメイトとずっと一緒にいて......あれが逆にいい環境だったんだなと思います」

── 大学の授業はどうですか?

「授業自体はそこまで難しくないですけど、課題がすごく多いですね。1週間でやる課題が山ほどあるので、すごい毎日ギリギリでやってる感じです」

── シーズンが始まったことで、試合に向けての準備もあり、試合もあり、その合間に授業や課題をこなしていかなくてはいけないわけですが、その難しさは感じ始めていますか?

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