バスケ日本代表の光明。万能ロシターと金丸の3PTは大きな武器となる (2ページ目)
今回選出された日本代表のなかで最も注目を集めたのは、12月に帰化の認可を受け、今回が代表デビューとなったロシターだった。
誤解を恐れずに言えば、ロシターの記録した17得点に関しては、彼がこの台北の夜に残した数字のなかで最も重要度の低いものだったかもしれない。得点面では昨年のFIBAワールドカップまで帰化枠の選手として日本の中核を担ってきた、ニック・ファジーカス(C/川崎ブレイブサンダース)に分があるからだ。だが、ロシターの強みはそこではない。
何かひとつ、長所があるわけではない----。
合宿中、ラマスHCや富樫勇樹(PG/千葉ジェッツふなばし)はロシターについて、そう話した。ロシター自身もそうした評価に、「自分は最も強いわけでも、最も速いわけでも、背が高いわけでもない」と同意する。
けっして身体能力に秀でているわけではないロシターの存在価値は、攻守のさまざまな局面でチームに貢献できる「万能さ」にある。「得点力が強みではない」と書いたが、実際に彼のジャンプショットはさほどうまいわけではない。シュートフォームもファジーカスに比べると、どこかぎこちなさを感じるところもある。
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