八村塁の得点力が日本のストロング。W杯に向けて課題も明らかに (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • 松岡健三郎●写真 photo by Matsuoka Kenzaburo

 5人中4人がBリーグ2連覇中のアルバルク東京の選手なため、ディフェンスでのコミュニケーションが成熟していた。

 3Pの重要性と、もうひとつ近代バスケのキーワードになるのが、"スモールラインナップ"だろう。センターを外し、高さで劣るものの機動力のある選手を起用し、スピードとシュート力で相手を凌駕する戦術で、とくにステフィン・カリー(PG)、クレイ・トンプソン(SG)らを擁し、15年から5年連続でNBAファイナルに進出したゴールデンステイト・ウォリアーズのスモールラインナップは"デスラインナップ"と呼ばれ、相手チームの脅威となった。

 前述したアルバルク東京の4選手+竹内公のラインナップに、八村、渡邊を組み合わせることで、機動力に特化したメンバー構成となり、相手チームの3P対策、さらにはアップテンポなリズムにチェンジして、勝負も可能な"ジャパン・デスラインナップ"なる可能性を秘めている。

 日本は、この3試合を1勝2敗の成績で終えたが、ストロングポイントとウィークポイントが明確になったことを考えれば、得たものは限りなく大きい。

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