2018.12.27

セルティックスの大黒柱アービングは、
レブロン抜きでも勝てるのか?

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 現地時間12月21日、TDガーデンで行なわれたミルウォーキー・バックス戦後、ボストン・セルティックスのロッカールームはなかなか開かなかった。ブラッド・スティーブンスHC(ヘッドコーチ)の会見はすでに終了し、行き場を失った記者たちは通路で立ち尽くすのみ。本来なら15分程度の取材までの待ち時間は、結局35分以上になった。

 この日はバックスが120-107で圧勝し、セルティックスは3連敗。地元ボストンで喫した惨敗直後、ロッカールームでは選手、コーチ陣の両方が出席するチームミーティングが行なわれていたという。ようやくロッカーの扉が開かれると、そこには尋常ではない緊張感が漂っていた。

「あなたたちには関係ないことだ」

 そこで何が話し合われていたのかを聞かれ、エースのカイリー・アービングは静かに言い放った。その後に26歳の大黒柱が残した言葉は、なかなか思いどおりにならない今季のフラストレーションを吐き出すような内容だった。

セルティックスのエースとしてチームをけん引するアービング「僕たちのプレーが不安定なのは明らかだったから、話し合う必要があった。大事なのはチームが一丸となり、信頼し合い、自分たちのやっていることを信じること。今日は才能のある選手たちの間でセルフィッシュなプレーがあった。僕もその中に含まれる。僕たちはボールをシェアしたほうがいいチームになるんだ」

「セルフィッシュ」だったのが誰かを名指しはしなかったが、おそらく20歳のジェイソン・テイタム、22歳のジェイレン・ブラウン、24歳のテリー・ロジアーといった若い選手たちへのメッセージだったのだろう。

 実際にバックス戦のセルティックスは、ショットクロックを残しての安易なジャンパー、アイソレーションからのフェイダウェイといった成功率の低いシュートが多かった。結果として、試合開始直後は10-1 とリードしながら、以降の16分強で22-57というランを許しての大敗。イースタン・カンファレンスの強豪対決で、地元ファンからも盛大なブーイングを浴びるという無残な顛末になった。

 今季開幕前、セルティックスの前評判は高かった。昨季はアービング、ゴードン・ヘイワードが不在でもカンファレンス・ファイナルまで進み、今シーズンはケガの癒えた2大スターが復帰。アービング、テイタム、ブラウン、ヘイワード、アル・ホーフォードというスタメンの強力さはリーグ最高級に思えた。