NBAジャズに現れた驚異のルーキーが「45」に込めた野球への想い (3ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by AFLO

 アシスタントコーチ(AC)のアントニオ・ラングは、そうやってミッチェルが努力しているからこそ、ベテラン選手たちも喜んでルーキーの彼をエースに迎え入れたのだと言う。

「それに彼は、選手として才能あるだけでなく、人間としてもすばらしいんだ」とラングACは言う。

 実際、彼は家族思いで、チームメイトやコーチだけでなく、ファンやメディアに対してもいつも明るく、丁寧に対応する。ロッカールームでも、メディアからミッチェルについて聞かれて答えていたイングルスに向かって、「僕のことを話すよりも、あのダンクのことを話そうよ!」と、その日イングルスが珍しく決めたダンクの話題を振っていた。そうやって、周りの人たちと交流することを心から楽しんでいるようだ。

 最近、地元紙のコラムニストが少し意地悪な質問をミッチェルにぶつけたことがあった。プロ1年目から注目を集め、この先さらに人気が出てスーパースターになったら、性格も悪くなっていくんじゃないだろうか――。

 そう聞かれたミッチェルは、即答で否定した。

「それは僕のDNAではありえない。それに、そんなことしたらママから怒られるよ」

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