男子バスケは東京五輪に出場できるのか。
険しく厳しい3年間が始まる (4ページ目)
また、これまで同様残る4枠については、世界最終予選にて出場権が争われるが、世界最終予選に出場できる権利も、当然ワールドカップ出場国が優先される。ワールドカップで五輪出場を決めたチームを除く上位16カ国に加え、各大陸から選ばれた8カ国、計24カ国で争われるが、ここまでくると制度が複雑なので、現時点では説明を割愛したい。
とにかく、東アジア選手権→アジアカップ→ワールドカップ1次・2次予選を経て、ワールドカップに出場しなければ、2020年の東京五輪の出場権を得ることができない仕組みへと変更されたのだ。
そして残る1枠が『開催地枠』なのだが、これは自動的に与えられるわけではない。FIBAは2012年のロンドン大会から開催国に自動出場権を与えておらず、競技力および、統括組織の運営等において宿題を課している。2012年のイギリスは競技力、2016年のブラジルは財政面での課題をクリアしていずれも出場権を獲得した。この宿題がFIBAランク48位の日本だと、競技力向上であることは言うまでもなく、だからこそ冒頭の三屋会長の言葉につながる。
東野技術委員長によれば、「開催地枠を得るためには、FIBAからはワールドカップベスト16の水準でバスケができていることが大事と告げられている」という。しかしこれは公式なアナウンスではないため、東野技術委員長は「是が非でもワールドカップに出なければならない」、そして「これからはどの大会も、どの試合も無駄にはできず、強化内容と成長をアピールすることが大事」と話す。現実を見れば、日本は1998年以来、自力でワールドカップに出場していない。アジアの出場枠が7カ国に増えても、そのハードルはとても高いと言わざるを得ない。
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