NBAイーストは下克上の予感。王者レブロンに「悪童」が襲いかかる (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

design by Unno Satorudesign by Unno Satoru しかもブルズは、単なる第8シードではない。シーズン中、レイジョン・ロンド(PG)はドウェイン・ウェイド(SG)やジミー・バトラー(SF)との不仲を取り沙汰されて先発から外された。さらにチームは低迷を続け、3月中旬にはウェイドが右ひじを骨折。残りシーズン全休と報じられていた。しかし、4月8日のウェイド復帰後は雨降って地固まったのか、チームから不協和音は聞こえてこない。

 彼ら"ビッグ3"が一丸となったのなら、同時にコートに立ったときの破壊力はリーグ屈指。過去10シーズンを振り返ると、ファーストラウンドで第8シードが第1シードを破ったのは実に3度もある。このカード、ブルズが勝ち抜いても不思議ではない。

クリーブランド・キャバリアーズ(2位/51勝31敗)
vs.
インディアナ・ペイサーズ(7位/42勝40敗)

 何かがおかしい――。昨季NBAチャンピオンとなった勢いそのままに、キャブスは今季もレギュラーシーズンのほぼ全期間でイースタンの首位をひた走っていた。

 優勝時の主力メンバーは変わらず、シーズン中の補強にも余念がなく、シューターのカイル・コーバー(SG)、元オールスターガードのデロン・ウィリアムス(PG)、昨年ゴールデンステート・ウォリアーズでプレーしたアンドリュー・ボーガット(C)らを続々と獲得。連覇に向けて視界は良好だった。しかし、ボーガットが移籍初戦の出場わずか58秒で骨折。今季絶望となったのがケチのつき始めか......。

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