NBA今季の珍事。なぜスリーポイントがこんなにも入るのか (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 また、6月23日に行なわれたドラフトで全体2位指名したブランドン・イングラム(SF)の評判も高い。細身ながら長身で身体能力が高く、ボールハンドリングの技術も高いため、ケビン・デュラント(オクラホマシティ・サンダー/SF)のように成長するだろうと言われている。

 さらにレイカーズは今オフ、FA選手を獲得するため精力的に動き出している。来季、いよいよパープル&ゴールドの逆襲が始まりそうだ。

(4)アイバーソンらの殿堂入りで、他のスター選手がとばっちり?

 4月4日、シャキール・オニール、アレン・アイバーソン、ヤオ・ミンらの殿堂入りが発表された。元スーパースターの3人が現役時代に残した成績からすれば、殿堂入りは当然。しかし、そのせいでまさかの"とばっちり"を受けたのが、ティム・ハーダウェイ、ケビン・ジョンソン、クリス・ウェバーら往年のスター選手だ。

 その理由は、今年から候補資格を得られる基準がいくつか変更され、現役引退から5シーズンではなく4シーズンが経過すれば、殿堂入り候補の資格を得られるようになったため。規定の変更により、シャックら上記3人が1年前倒しで資格を有することとなり、殿堂入りをウワサされていたウェバーたちは、少なくともあと1年は殿堂入りを待たなくてはならなくなったのだ。

 なぜ資格の基準が変更されたかは、「9月に行なわれる殿堂入り式典のチケットを売るため、集客力のあるアイバーソンを担ぎ出したいからではないか」とも囁かれている。

 アイバーソンがNBAを引退したのは2009−2010シーズンなので、一見するとルールを変更せずとも資格を有しているように思われる。しかし、アイバーソンはわずか10試合ながら、2010−2011シーズンにトルコでプレーしているのだ。

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