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【NBA】プレーオフ初戦。
S・カリーは何本のスリーを決めるか (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 スパーズの強さは、「玄人好み」とよく言われる。たしかにウォリアーズのような派手さはない。1試合平均92.9失点は、2位のユタ・ジャズの95.9失点を引き離して断然のリーグナンバーワン。しかし、平均103.5得点はリーグ10位だ。数字からは一見、守備のチームのような印象を受けるが、そうではない。

 スパーズの「Off Rtg(オフェンシブ・レーティング/攻撃機会100回あたりの得点)」は108.4得点で、ウォリアーズ(112.5得点)、オクラホマ・サンダー(109.9得点)に次ぐリーグ3位。派手さこそないが、効率よく得点を獲るのがスパーズのスタイルだ。これは、名将グレッグ・ポポヴィッチの哲学に基づいている。オフェンスでは、よりオープンな状態でシュートを打てるように1本でも多くのパスを回すのが、スパーズの鉄則になっている。

 サンアントニオ・スパーズ(67勝15敗/2位)対メンフィス・グリズリーズ(42勝40敗/7位)のファーストラウンドは、スパーズの効率的なオフェンスに注目だ。グリズリーズは、マーク・ガソル(C)が右足の手術によって今季中の復帰は絶望的で、マイク・コンリー(PG)も左アキレス腱炎で完調には程遠い。スパーズがスイープ(4勝0敗)する可能性も高く、新エースのカワイ・レナード(SF)を筆頭に、スパーズの選手がコート上でポポヴィッチ・イズムをどう表現するか堪能したい。

 また、オクラホマシティ・サンダー(55勝27敗/3位)対ダラス・マーベリックス(42勝40敗/6位のカードも、大きな波乱はないと予想されている。ケビン・デュラント(SF)とラッセル・ウェストブルック(PG)の2枚看板を擁するサンダーの優位は揺るがないだろう。

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