【女子バスケ】世界4位の快挙。「小さくても勝てる」ヒントを探る (5ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro  利根川幸秀●撮影 photo by Tonegawa Yukihide

――3位決定戦のロシア戦は、さすがに疲労困ぱいでしたね。

萩原 アメリカ戦が終わったのが午後11時半。3位決定戦の開始が翌日の午後9時でした。言い訳でしかないですが、せめて1日休みがあれば……という思いはありましたね。

――この大会で選手が、そして萩原ヘッドコーチが得たものはなんでしょうか?

萩原 世代最高峰の大会で4位という結果が残せたのは、選手にとって自信になったと思います。主力だった篠崎澪(富士通レッドウェーブ)、近藤楓(トヨタ自動車アンテロープス)の2選手はフル代表にノミネートされました。近藤は残念ながら参加できませんでしたが、篠崎は現在行なわれているリオ予選に出場して活躍しています。もちろんコーチごとの考え方によって戦術は違ってくると思いますが、私自身、外から切れ込んで残りの選手が合わせるという戦い方で結果を出せたことで、『小さいチームでも戦い方次第ではやれる』ということを確信でき、嬉しく思います。

(後編につづく)

【profile】
萩原美樹子(はぎわら・みきこ)
1970年4月17日生まれ、福島県福島市出身。高校卒業後の1989年、共同石油に入社。1993年から4年連続で得点王に輝き、1996年のアトランタ五輪に出場する。1997年にWNBAドラフト2巡目全体14位指名を受け、サクラメント・モナークスに入団。日本人初のWNBA選手となる。1999年に現役を引退。2004年のアテネ五輪では女子日本代表チームのアシスタントコーチを務め、2013年に女子ユニバーシアード日本代表チームのヘッドコーチに就任。現役時代のポジションはフォワード。

女子バスケ の記事一覧>


5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る