【NBA】フレッシュな4強。ファイナルのコートに立つチームは? (5ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 そんな中、爆発的な攻撃力でウォリアーズを蘇(よみがえ)らせたのが、今季のレギュラーシーズンMVPを受賞したステファン・カリー(PG)だ。第4戦で33得点の活躍を見せたことで、再び息を吹き返すことに成功。その後、3連勝でグリズリーズを下し、カンファレンス・ファイナル進出を決めた。

 そして、第2シードのロケッツと第3シードのロサンゼルス・クリッパーズとのカードは、唯一カンファレンス・セミファイナルで第7戦までもつれ込んだ。レギュラーシーズン成績は同じく56勝26敗。対戦成績も2勝2敗。ほぼ同じ戦力を有す両者を分けたのは、「勢い」だったのではないだろうか。

 優勝候補のサンアントニオ・スパーズを破って波に乗るクリッパーズは、司令塔のクリス・ポール(PG)をケガで欠いていたものの、ブレイク・グリフィン(PF)が第1戦で26得点 14リバウンド 13アシストのトリプルダブルを記録して先勝。第2戦はロケッツのジェームズ・ハーデン(SG)の活躍で勝利を奪われるも、第3戦は復帰したポールが12得点7アシストとチームを牽引して勝ち越し。さらに第4戦も33得点差でクリッパーズに大勝し、3勝1敗でシリーズに王手をかけた。

 しかし、ここからロケッツが意地を見せる。第5戦、ハーデンが26得点11リバウンド10アシストのトリプルダブルをマークして2勝目を挙げると、第6戦は第3クォーター終盤に19点のリードを奪われる絶望的な状況から、ジョシュ・スミス(SF)やコーリー・ブリューワー(SG)の活躍で追いつき、最終的には12点差の逆転勝利。シリーズの対戦成績を3勝3敗のタイに戻したのである。

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