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スラムダンク奨学生・村上駿斗がアメリカで感じた変化 (3ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文・写真 text & photo by Miyaji Yoko

 昨年の春、サウスケントに来てトレモントと初めて1対1をしたときは、11点先取の勝負を11対0でボコボコにされたんですよ。しかも、トレモントは当時16歳。自分の弟と同級生です(笑)。ディフェンスで全然止められなくて、オフェンスを1回もさせてもらえないまま全部やられて、「これがアメリカなのか」って本当にショックを受けました……。

 日本にいるときの自分は、けっこうプライドとか高かったと思います。だけど、こっちに来てバスケットに対する考え方が変わったので、本当にうまい選手のことは見習おうと思うようになったんです。それから、知りたいことがあるとハンドリングひとつにしても、トレモントに聞きに行くようにしたんです。年下なんですけれど、「バスケはうまい」って認めているので。すると、トレモントも練習時に、「今のプレイはこうしたらいいんじゃないか?」とアドバイスをくれるようになりました。

 また、トレモントも1対1をするのが好きで、練習前に自分といつも「1対1しよう」って言ってくるんです。シーズン途中で初めて1対1で勝つことができたときは、かなり嬉しかったです。一方、トレモントはかなり悔しがって、「お前、うまくなったなぁ」って言われました。今となっては互角に戦えるようになったので、本当に嬉しいですね。トレモントは悔しがると、「もう1回だ」って自分が勝つまで挑んでくるので、そういうところが日本にはなくて面白いです。

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