スラムダンク奨学生・村上駿斗がアメリカで感じた変化
幼少のころからバスケットボールに夢中となり、山形南高時代にインターハイでベスト16も経験した村上駿斗(むらかみ・しゅんと)は、多くのライバルが国内の大学に進学する中、アメリカへの挑戦を決めた。スラムダンク奨学制度(※)に応募し、トライアウトを経て、見事合格。そして2014年春に渡米し、秋からアメリカ北東部コネチカット州にあるサウスケント・スクールでバスケットボール生活の日々を送っている。アメリカに渡って約11ヵ月――、第7回スラムダンク奨学生・村上駿斗がそこで感じたものとは?
(※)スラムダンク奨学制度=漫画『スラムダンク』の作家・井上雄彦氏が、「バスケットボールに恩返しがしたい」との想いで設立されたプロジェクト。奨学生をプレップスクール(大学に進学するまでの私立学校)に派遣し、14ヵ月間、勉強とバスケットボールのできる環境を提供している。スラムダンク奨学金ホームページ→http://slamdunk-sc.shueisha.co.jp/
スラムダンク奨学金7期生の村上駿斗スラムダンク奨学金7期生・村上駿斗インタビュー@前編
サウスケントのバスケットボール・シーズンには、雪と寒さがつきものだ。今年2月末、スラムダンク奨学金7期生の村上駿斗に会うためにサウスケントを訪れたときも、数日前に降った雪が地面を覆い、気温も氷点下と冷え込んでいた。
もっとも、山形県出身の村上にとって雪や寒さは、日本とあまり変わらない数少ないことのひとつだった。「山形と変わらないです。山形はここほど寒くないですけれど、雪はもっと多いので慣れています」と村上は言う。
それにコート上では、日本ではなかったような熱い戦いがあった。1年近く前にサウスケントに来たときから毎日のように、練習前にやっている年下のチームメイト相手との1対1勝負だ。それが、村上にバスケットボールの楽しさを再発見させてくれ、それと同時に成長の糧(かて)となっていた。
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