【女子バスケ】大神雄子、30歳で決断した海外再挑戦の理由。
2012-13シーズン、JXの5連覇に貢献した大神雄子「日本の目標は3年後のリオデジャネイロオリンピック出場であり、来年の世界選手権で飛躍すること。ファンの皆さんに支えられて活動できることに感謝しています。これからも熱く、時には厳しく、日本代表に温かい声援をよろしくお願いいたします」
6月末、仙台と東京で開催されたモザンビークとの国際親善試合。3連勝を飾ったあと大勢のファンの前で、日本代表のキャプテンである大神雄子は力強い目標を語った。
日本は昨年のオリンピック最終予選で、"あと一勝"のところでロンドン行きの切符を逃がしているため、今年からはチームの若返りと大型化を図って再スタートを切った。その若手チームを率いるキャプテンが、30歳を迎えた大神雄子だ。自身、所属するJX-ENEOSでWJBL5連覇を飾ったあと、今年度は海外挑戦することを公言しており、この国際親善試合が日本のファンの前に姿を見せる最後の機会でもあった。
日本を飛び出すことは、ここ数年、常に考えていたことだった。最初の海外挑戦は2008年。チームの先輩である萩原美樹子(元日本代表)に続いて日本人2人目となるWNBA(全米女子プロリーグ)のフェニックス・マーキュリーでプレイした。その後も「WJBL・日本代表・海外挑戦のオールシーズンバスケットを目指す」ことをテーマとして掲げ、シーズンオフには精力的にWNBAのキャンプに参加。2008年以降は最終ロスターに残ることはできなかったが、常にキャリアアップを図ってきた。しかしそんな矢先、右足の舟状骨を疲労骨折するアクシデントが大神を襲い、手術後、リハビリを兼ねた選手生活を余儀なくされた。そんなバッドコンディションの中で最優先させるべきものは、2004年のアテネ大会以来遠ざかっているオリンピックへの出場であり、代表生活にすべてを捧げてきた。
しかし、ロンドンオリンピック出場に届かなかった今、決心するときがきた。日本がレベルアップするための答えを、海外挑戦に見出したのだ。
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