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【NBA】新生レイカーズ、ここが変わった!

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • 甲斐啓二郎、AFLO●写真 photo by Kai Keijiro, AFLO

好調をアピールするかのように豪快なダンクを決めるドワイド・ハワード好調をアピールするかのように豪快なダンクを決めるドワイド・ハワード 開幕5試合で1勝4敗と不振に苦しんだマイク・ブラウン監督を電撃解任し、全米中を驚かせたロサンゼルス・レイカーズ。新監督には、かつてフェニックス・サンズで『ラン&ガンオフェンス旋風』を巻き起こしたマイク・ダントーニが選ばれた。初陣のブルックリン・ネッツ戦を勝利し、現在2勝2敗の成績を収めているダントーニ新監督は、スター軍団を甦(よみがえ)らせることができるのか。『佐古賢一のカットインNBA』の第2回目は、新生レイカーズについて話を聞いた。

 マイク・ブラウンを解任し、新監督にマイク・ダントーニを迎え入れたロサンゼルス・レイカーズが、これからどのように変化していくのか――。個人的に今、最も注目している点なのですが、新体制の動き出しを見たところ、良い方向に向かっているように感じました。まだチーム全体として明確な形にはなっていないのですが、「ブラウン時代とまったく違う戦い方をしよう」という意図が、プレイの随所に見受けられたからです。

 簡単に違いを述べるならば、ブラウン前監督がボールを一度止めてから再びリスタートするリズムだったのに対して、ダントーニ新監督の攻撃リズムは、「前に、前に」とゴールへなだれ込んでいく意識が高く、早いタイミングでチャンスを作ろうとしていたのです。その結果、レイカーズは本来の得点力を取り戻しつつあります。

 ただ、ダントーニ監督が目指そうとしている本来の攻撃スタイルには、もう少し時間が必要でしょう。そのカギを握っているのは、ポイントガードのスティーブ・ナッシュに他なりません。なぜならば、ダントーニの代名詞でもある『7秒オフェンス(※)』には、優れたポイントガードの存在が不可欠だからです。現在、左足骨折で数週間の戦線離脱を余儀なくされていますが、ナッシュが復帰してこない限り、ダントーニのバスケットスタイルの完成は、もうしばらくお預けでしょう。

(※)7秒オフェンス=オフェンスに与えられた攻撃時間の24秒すべてを使い切らず、7秒程度でシュートを狙う速攻スタイルの総称

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著者プロフィール

  • 佐古賢一

    佐古賢一 (さこ・けんいち)

    1970年7月17日生まれ、神奈川県出身。179cm/ポイントガード。北陸高→中央大→いすゞ自動車→アイシン精機。日本を代表する司令塔として活躍し、『ミスターバスケットボール』と呼ばれる。的確な判断力と要所の得点力で、JBLリーグ優勝9回、全日本選手権優勝12回を果たす。2011年に現役引退。
    WOWOW(http://www.wowow.co.jp/sports/nba/)でNBA解説など活躍の場を広げている。現在はJBA理事ナショナル男子を担当。近況はコチラ

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