【ラグビーW杯】過去7大会、ニッポン「桜の戦士」たちの軌跡

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

ラグビーワールドカップ2015観戦ガイド(1)

 9月18日からイングランド(一部ウェールズ)にて、ラグビーワールドカップ(W杯)2015が開幕する。観客動員数という点においては、サッカーのFIFAワールドカップ、夏季オリンピックに次ぐ「世界3大スポーツ」のひとつに数えられるビッグイベントだ。

 そんなラグビーの世界的な大会は1987年から始まり、今回で8大会目を迎える。アジア最強を誇るラグビー日本代表は第1回から8大会連続出場中で、チームを率いる世界的名将エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は、今大会で「ベスト8進出」を目標に掲げている。過去7大会、日本代表はどんな結果を辿ってきたのか。W杯を戦ってきた「桜の戦士たちの軌跡」を振り返ってみよう。

1995年の第3回大会。オールブラックスに歴史的大敗を喫した日本代表1995年の第3回大会。オールブラックスに歴史的大敗を喫した日本代表 1勝2分21敗――。

 これが、W杯で残した日本代表の過去7回の通算成績である。これまで計24試合を戦い、428得点・1159失点(1試合平均17.8得点・48.3失点)。失点が1000点を超えているチームは、残念ながら日本代表だけだ。

 熱心なラグビーファンでなくとも、日本代表が過去のW杯で、「オールブラックス」ことニュージーランド代表に17-145の歴史的大差で敗れたことを覚えている人は多いだろう。それは、小藪修監督・HO(フッカー)薫田真広主将体制だった1995年の第3回・南アフリカ大会のことで、ニュージーランド代表はすでに予選プール突破を決めており、一方の日本代表はウェールズ代表とアイルランド代表に敗れて予選プール敗退が決まっていた状況だった。しかもニュージーランド代表はこの試合、控え選手中心のメンバー。個人的には、この試合で初めて、「ノーホイッスルトライ(キックオフから一度もレフリーの笛が吹かれないままトライ)」という言葉を知った。

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