【F1】角田裕毅「レッドブルに乗せるべき」の声は日に日に... 政治力を上回る速さでシートを掴み取れ (3ページ目)
【ハースやアルピーヌに勝つためには...】
それでも、角田はあきらめてはいない。
ラスベガスの週末がそうであったように、あらゆるディテールまでセットアップを突き詰め、ドライバーの腕で差を生み出せる予選では、自分が1000分の1秒まで削り取り、ひとつでも前のグリッドを獲得する。そうすることで、レースでマシンの実力以上の結果を掴み獲るべく、戦うチャンスを生み出す。
角田はチームを牽引するエースドライバーとして、その重責を担っている。
「ハースはどのサーキットでも常にいいパフォーマンスを発揮していますし、アルピーヌもオースティン(第19戦アメリカGP)以降は安定して速くなってきている。彼らを逆転するのはかなり厳しいとわかっていますが、自分たちのパフォーマンスを最大限に引き出し、少なくとも予選では彼らの前に行って、そこからどんなレースができるかだと思っています」
過去2戦の好走で、パドックでは「角田裕毅をレッドブルに乗せるべきだ。なぜ乗せないんだ」という声も日増しに強くなりつつある。
レッドブルレーシング、そしてレッドブル本社内でどんな政治力学が働いていようと、レースは速さがすべて。強さが正義だ。政治力を上回る速さと強さを、角田裕毅が今週も見せてくれることを期待したい。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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