九州でも「Juju人気」は絶大 18歳女子大生ドライバーの表情が安堵から悔しさに変わった理由 (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro

【最後は周回遅れとして道を譲ることに...】

 セッションは赤旗中断。マシンも回収されてピットまで戻ってきたが、修復作業に約45分もかかってしまうことに。フリー走行時間終了まで残り1〜2分でコースインは果たせたものの、計測もできないままタイムアップ。結果、ぶっつけ本番で予選に臨むことになった。

 Jujuは今回、予選Q1のAグループから出走。トラブルの影響で事前確認事項がほとんどできていない状態で、Aグループトップの太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)から2.9秒遅れの1分30秒373だった。前回の鈴鹿がトップから4.8秒遅れだったことを考えると、まだ大きな差ではあるものの、限られた条件のなかでタイムを詰めてきた印象だ。

気を取り直して決勝に臨んだJujuだったが... photo by Yoshida Shigenobu気を取り直して決勝に臨んだJujuだったが... photo by Yoshida Shigenobuこの記事に関連する写真を見る「オートポリスを走ったことがなかったので、90分のフリー走行だけでは厳しいだろうと、事前にみんなと話していました。実際には90分も走ることはできませんでしたが、それを言っても仕方がないので、今の環境のなかでベストを尽くそうと思いました」(Juju)

 当初はフリー走行の終盤で新品タイヤを履いて、コースの感触を確かめる予定だった。しかし状況が変わったことで、新品タイヤを予選Q1の序盤に履いてタイムアタックに臨んだ。だが、納得のいく1周にはできなかったようだ。

「最終コーナーでちょっとミスをして、0.5秒くらいはロスしてしまいました。あれがなければ1分29秒台は出せていたので、(決勝では)チャンスも出てくるのではないかと思います」

 気を取り直して臨んだ日曜日の決勝レース。朝のフリー走行では決勝に向けたロングランペースの確認など、さまざまな準備を進めていった。だが、スーパーフォーミュラでオートポリスを走るという経験のないJujuにとっては、土曜日にトラブルで失った45分の影響が予想以上に大きく出てしまう。

 マシンのセッティングを十分に確認できないままスターティンググリッドについたため、序盤はペースが安定せず。24周目にピットインして後半スティントで追い上げようとしたが、後方からトップ集団が迫り、最後は周回遅れとして道を譲らなければならなかった。前回の鈴鹿は同一ラップでゴールできたが、今回は1周遅れでチェッカーを受けることとなった。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る