岩佐歩夢がついにF1日本GPを走る!「角田裕毅選手とのデータ比較がすごく重要になってきます」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【3度目の日本GPに冷静に臨む角田裕毅】

 特に決勝ではトップ5チーム10台が安定した速さを発揮するため、中団グループにとって入賞は高い「11位の壁」を越えなければならない状況となっている。だが、それを実力で越えるチャンスも見え始めていると角田は言う。

「たしかに入賞するのは難しいですけど、過去2戦のように予選でいい走りをしてトップ5チームに食い込めるようなタイムが出せれば、なんとかチャンスもあるのかなと思います。アストンマーティンの1台とは毎回近いところで走れていますし、うまくやれば抜けると思います。

 ただ、そういうチャンスを待つには近くにいなければいけないので、そこを意識して戦っています。まずはとにかく、この鈴鹿に合ったセットアップを導き出して、自分のクルマのパフォーマンスを最大限に引き出せるように集中したいなと思います」

 どんなサーキットであれ、ドライバーとして課された仕事を淡々とやっていく。日本GPという特別なレースだからこそ、その雰囲気に飲まれることなく、ある意味で職人のようなそのたたずまいが際立つのかもしれない。

 F1ドライバーとして成長したからこそ、日本GPが特別な存在ではなくなった角田裕毅の3回目の地元レースを楽しみにしたい。

プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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