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F1新時代、2024年の焦点《前編》 ドライバーのシート争奪戦「2年後の大変革へ」今季前半戦が勝負

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

F1新シーズン注目ポイント10(前編)

 2024シーズンで75回目を迎えるF1世界選手権は、3月2日にバーレーンで幕を開ける。今年のスケジュールは世界各国を9カ月かけて転戦し、12月8日のアブダビで閉幕する。

 今年はどんなドラマが待っているのか。2009年からF1を現地で全戦取材するジャーナリスト・米家峰起氏に「2024シーズンの焦点」を10点、ピックアップしてもらった。

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フェルスタッペンは史上5人目の4連覇に挑む photo by BOOZYフェルスタッペンは史上5人目の4連覇に挑む photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る【1】今シーズンもレッドブルの独走か。それとも大接戦?

 昨シーズンはレッドブルが22戦21勝の独走に終わりましたが、2024シーズンは果たしてどうなるのか?

 レギュレーションが変わらなければ、チーム間の格差は縮まっていくというのが「F1界の摂理」というものです。2年続けてマシン開発につまずいたフェラーリとメルセデスAMGも、昨年序盤にその失敗を認めてマシンコンセプトを変更し、2024年は白紙の状態から正しいコンセプトに沿って開発したマシンで挑んでくるだけに、レッドブルとの差は縮めてくると思います。

 もっと正確に言えば、少なくとも昨年のレッドブルRB19は超えてくるでしょう。でなければ100パーセント勝てないことは明らかなわけで、彼らもそんな勝負はしません。

 問題は「レッドブルがどこまで進化してくるか」です。

 2022年型の軽量化など小さな改良で臨んだ2023年と違い、2024年はレッドブルも大幅にマシンを刷新するとチーム関係者から聞いています。2023年はもっと接戦になると覚悟していたようですが、ライバルたちのつまずきもあって予想以上の独走となったため、レッドブルは早々に2024年型マシンの開発へとリソースをシフトすることができたからです。

 もちろん、ライバルたちもレッドブルの進化は想定したうえで、それを上回るような開発目標を設定しているはず。ですが、そのレッドブルの向上幅は予想よりも大きなものになるかもしれません。そうなれば、レッドブルが最速のマシンであることに変わりはないはずです。

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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