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角田裕毅が懸念するカタールの縁石問題「1回のミスでも大きな代償を支払うことになる」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 2年ぶりのカタール。ドーハは気温40度の猛暑だった。それに加えて、砂漠のど真ん中ながら海が近いゆえに湿度も高い。レースは夜8時に行なわれるとはいえ、今シーズン最もタフなレースのひとつになることは間違いなさそうだ。

「この4〜5戦はマトモにレースができていませんけど(苦笑)」

 角田裕毅はカタールGPの週末を前に、そう言って笑った。

角田裕毅は熱くてタフなカタールをどう攻める?角田裕毅は熱くてタフなカタールをどう攻める?この記事に関連する写真を見る イタリアとシンガポールは早々に戦列を離れ、オランダと日本はレース週末全体を見据えたタイヤ戦略がうまくいかず、決勝で本来の競争力を発揮できなかった。

 マシンはシンガポールに投入したアップグレードでパフォーマンスが向上しており、その真価は高速コーナーが多いカタールGPのロサイル・サーキットで発揮されるはずだ。

 まだはっきりとした確証は掴めていないようだが、だからこそこのカタールでその効果を確かめたいと角田は語る。

「鈴鹿とシンガポールは大きく特性が違いますし、幸いなことにどちらもいいパフォーマンスを発揮することはできましたが、鈴鹿の予選では挽回できたものの、フリー走行で苦戦していてアップダウンがありました。Q3に行くのも決して簡単だったわけではありませんし。

 ただ、Q1で落ちることを危惧するような状況ではなかったので、前進していることは確かだと思います。もしカタールでいいパフォーマンスが発揮できれば、アップグレードの効果は確かだと言えるんじゃないかと思います」

 ロサイル・サーキットは100km/hを下回るコーナーがひとつしかなく、それ以外はすべて中速・高速コーナーで構成される。空力性能が問われるサーキットだけに、マシンの評価には打ってつけだ。

 アルファタウリのマシンは、すでにシーズン中盤までのような9〜10番目争いからは脱した感がある。だが、6〜7番目争いからさらに上に行けるかどうか、それが重要だ。

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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