「クレイジーボーイ」佐々木歩夢の走りに4万人のファンが歓喜 1998年以来の最軽量クラス年間王者なるか
今年のMotoGP日本グランプリで最も大きな注目を集めたひとりが、軽量クラスのMoto3に参戦する佐々木歩夢(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)だ。
佐々木は10月1日(日)の決勝レースで2位表彰台を獲得。チャンピオン争いでも首位と6ポイントの僅差で2番手につける結果を残し、モビリティリゾートもてぎに集まった4万人超のファンの歓喜を呼び起こした。
チャンピオン争いで現在2位の佐々木歩夢この記事に関連する写真を見る 2000年10月4日生まれの佐々木は、2016年にレッドブル・ルーキーズカップで日本人初の年間総合優勝を達成し、翌2017年からMoto3のフル参戦を開始した。この年にはルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得。クレバーでありながら気魄に充ちた走りで、"Crazy Boy"の愛称は一気に広く浸透した。
2022年は優勝2回、2位4回、3位3回という成績で年間総合4位。今年はシーズン序盤から優勝争いの一角に加わって、第5戦フランスGPから6戦連続表彰台を獲得する高い安定感を発揮してきた。第13戦インドGPでも3位表彰台。同点首位の2名に1ポイント差のランキング3番手、という緊迫した状態でホームグランプリの第14戦を迎えた。
土曜の予選を終えて、佐々木は3列目7番グリッドからのスタートになった。チャンピオンシップをリードしてきたスペイン人選手のダニエル・オルガド(Red Bull KTM Tech3)は佐々木よりひとつ前の2列目6番グリッド。オルガドと同点首位で並ぶイタリア人選手のジャウメ・マシア(Leopard Racing)がポールポジション、という位置取りになった。
予選後の佐々木は、バイクの最終調整についてチームのスタッフとガレージで長いミーティングを行なっていたが、そんなところからも、まだ完璧に納得のいくセットアップを見いだせていない様子がうかがえた。
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