マシンはスライドしまくるけど、角田裕毅「これが楽しい」。富士山五合目と同じ標高のメキシコはかなり特殊なサーキット (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

連続ポイント獲得のチャンス

 角田が今週末に向けて自信を持っている理由も、そこにある。アルファタウリが好調だったアゼルバイジャンと同じように、長いストレートと低速コーナーの組み合わせだからだ。

「過去4戦とはコース特性がかなり違うので、今週末に向けては楽観視しています。メキシコのコース特性が僕らにとってアドバンテージになることを期待していますし、ペース的にもいい方向にいくことを願っています」

 そんななかでも、マシンの速さと戦略を最大限に発揮できなければ、中団グループ上位を争うことは簡単ではない。前回のアメリカGPではチーム戦略に問題があっただけに、それをしっかりと話し合い、今回はチームとして結果を最大化できるようなレース運営をしなければならない。

「いずれにしてもチャンスを最大限に生かす必要があります。レース週末はいつもどおりにアプローチして、2台揃ってポイントが獲得できればと思っています。去年はスタート直後の接触でリタイアになってしまいましたけど、特に中団以降のポジションでは接触のリスクはさらに高くなると思います。

 なので、予選でもっと上位にいければと思っています。去年のようなことにはならないよう、レースを走りきることが一番重要なこと。今年はクリーンな週末を送り、すべてをまとめ上げてポイントを獲りたい。残り3戦でもっと多くのポイントを取ることが目標です」

 鈴鹿で成長した角田は、アメリカGPの結果でさらにその成長を実感している。ここからの残り3戦では、今までとは違う角田裕毅の走りが見られることは間違いなさそうだ。

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