フェルスタッペン完敗の理由は「読み間違い」。次戦イモラのアップデートでフェラーリ追撃の手を打てるか (3ページ目)
反省を生かしたルクレール
「我々は完全にウインドウから外れていた。金曜日の段階では、決勝ではリアリミテッド(リアタイヤがボトルネック)になると思っていた。リアタイヤにかなりのグレイニングが発生していたからね。
ただ、路面がラバーインしたことと、温度が高くなったためだと思われるが、金曜日とはまったく逆でフロントリミテッドになったんだ。それが今週、我々がマシンバランスでまったくウインドウを外してしまった理由だと考えられる。
結果、我々はひどいグレイニングに悩まされ、特にミディアムタイヤでは苦しんだ。ハードタイヤではそれほどひどくはなかったけど、マックスの本来のペースが発揮できる状況ではなかった」(ホーナー代表)
フェラーリの速さにレッドブルはまったく対抗できなかったこの記事に関連する写真を見る しかしフェラーリは、金曜からしっかりとフロントタイヤのグレイニング対策に取り組んでいた。最高速を犠牲にしてでもダウンフォースの重いフロントウイングを選択し、ドライビング方法もしっかりと調整を行なっていた。
「我々は左フロントのグレイニングに懸念を持っていて、特にミディアムではそれが顕著になることがわかっていた。だから金曜からその点を改善すべく、マシンバランスのセットアップとドライバーのタイヤマネージメントを進めていった。
タイヤマネージメントのカギとなるのは、マシンバランスの優れたマシンに仕上げること。今週はチャールズ(ルクレール)がそれを非常にうまくやり遂げたと思う。彼は過去の経験から多くを学んだんだ。
そのおかげで、決勝では苦しむことはなかったし、いいペースで走ることができた。今週末で最も暑かった今日のコンディションに合わせて施したセットアップが功を奏し、非常によくバランスが取れていた」(マティア・ビノット/フェラーリ代表)
ルクレールは前戦サウジアラビアGPでの教訓を生かし、今回は余裕がある時にギャップを安全圏まで広げ、フェルスタッペンにDRS(※)圏内でつけ入る隙を与えない強者のレースを貫いてみせた。
※DRS=Drag Reduction Systemの略。追い抜きをしやすくなるドラッグ削減システム/ダウンフォース抑制システム。
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