マクラーレン・ホンダ2年目、パワーは着実に上昇。足を引っ張っていたのはマシンのほうだった (5ページ目)
【マクラーレン技術陣の声】
シーズンを通して、2台で延べ16回の入賞を果たし、ランキングは6位。
パワーユニットは着実に進歩を果たした。しかしながら、マシンは空力的な不安定さやトラクション不足などを少しずつ改善していったものの、完全には解決しきれなかった。
ホンダに低迷の責任を押しつけようという動きが何度も見られた2015年とは違い、この2016年はマシンのほうが足を引っ張っているのは、誰の目にも明らかだった。
ただ、依然としてメディアに向けて雑音も流されてはいたが、イギリスとHRD Sakuraの間では両陣営のエンジニアたちが頻繁に行き来し、来たる2017年へ向けて同じ課題を共有し、同じ目標に向かって一致団結が進んでいた。
「今年はマシンが今一歩だったが、来年は俺たちがやる番だ。だから来年こそは、ともに成功を掴み取ろう」
マクラーレンの技術陣からは、そんな声が上がっていたという。
3年目の正直----。2017年シーズンは、マクラーレン・ホンダ飛躍の年になるはずだった。
(第4回につづく)
アイルトン・セナが駆る1988年のマクラーレン・ホンダ
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