ホンダF1、活動終了まで残り3戦。フェルスタッペンと角田裕毅に課せられた使命 (2ページ目)
メインストレートは1068メートルと、非常に長い部類に入る。だが、それ以外はコーナーが散りばめられており、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはロサイル・サーキットで注意すべきポイントを次のように説明する。
「極端にストレートが長いわけではありませんし、加速・減速がそれなりに散りばめられているので、パワーユニット的には特に課題になるところはないかなと思います。初開催というだけでなく、(日没後の現地時間17時スタートとなる)トワイライトレースということで、外気温の状況なども初日からフリー走行のなかで確認しながらパワーユニットの使い方、車体側ではタイヤの使い方をセットアップしていくことになると思います」
コーナーが連続するセクションでは、レッドブルがメルセデスAMGに対して優位に立ちそうだ。しかし、ブラジルで見せつけられたストレートでのパフォーマンスはどうか?
結局のところは、レース週末のなかでその時の気温・路面温度・路面状況などにいかに最適なセットアップを煮詰め上げられるかが勝敗を分ける。
ブラジル(第19戦)ではメルセデスAMGに圧倒されたが、メキシコ(第18戦)ではレッドブルの圧勝だった。オースティン(第17戦)では五分五分、トルコ(第16戦)ではセットアップが決まらずレッドブル惨敗、ロシア(第15戦)では拮抗、モンツァ(第14戦)ではメルセデスAMG優勢、オランダ(第13戦)ではレッドブルの圧勝と、シーズン後半戦もレースによって勢力図は大きく入れ替わっている。
「難しい質問だね。ブラジルでは僕らのほうが優位だと思っていたら、彼らのほうが圧倒的に速かったしね。今週は僕らのほうが速いことを願っているし、高速コーナーが連続するセクションは僕らに合っていると思うけどね」(ペレス)
ブラジルではストレートが圧倒的に速かったという印象のメルセデスAMGだが、それはあくまでルイス・ハミルトンがDRS(※)とトウを使っている時の差だ。ハミルトンはブラジルで今季5基目のICEを投入し、その新品ゆえの効果も多少はあったと見られている。
※DRS=Drag Reduction Systemの略。追い抜きをしやすくなるドラッグ削減システム/ダウンフォース抑制システム。
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