「自分が楽しいかどうかは、どうでもいい」角田裕毅のアシストも奏功。レッドブル・ホンダは総力戦で勝負に勝った (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

スペシャルカラーのマシンで戦ったレッドブル・ホンダスペシャルカラーのマシンで戦ったレッドブル・ホンダこの記事に関連する写真を見る そこにあったのは、「ありがとう」の言葉。ホンダへの気持ちであり、日本のファン、ホンダを応援してくれたすべてのファンへの思いだ。レース後、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはこう語った。

「今日の午前中に行なわれた(ホンダのオンラインイベントの)ライブ中継で鈴鹿のスタンドが映し出されて、レースが行なわれないにもかかわらず、ホンダやレッドブルのウェアを着てグランドスタンドにいるファンの方たちの姿を見て、正直ビックリしたし、本当にうれしくてウルッときてしまいました」

 レースには勝てなかったが、勝負には勝った。

「望むべくは優勝だったのですが、今週末のパフォーマンス差は如何ともしがたく、突き抜けることはできませんでした。ですが、雨のレースのなかでも2チーム4台がしっかりと走り、スペシャルカラーのマシンが何度も映し出され、純白のレーシングスーツを着たふたりが表彰台に立ち、表彰台下のパルクフェルメにその2台が来た。

 レースには負けましたが、我々としては持っている実力のなかで最高のパフォーマンスを引き出せた1日になったと思います」

 これでフェルスタッペンは、6点差で再び選手権リーダーに返り咲いた。コンストラクターズ選手権のビハインドは36点差となったが、ペレスが常にこの位置で戦えるのならば、逆転の目も見えてくる。

 ホンダのラストシーズンは残り6戦、まだまだ終わってはいない。次は我々ファンが最後まで全力で応援し、「ありがとう」の気持ちを返す番だ。

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