レッドブル・ホンダは苦手モンツァで勝利なるか。角田裕毅はF3時に優勝も超高速サ-キットをどう攻める? (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 角田がオランダGPから導入した、ラップごとに意識して走り、焦ることなく自信をビルドアップしていくというアプローチ方法は、このイタリアGPの週末にはうまく生かすことが難しそうだ。

 それでもアルファタウリにとっては地元グランプリであり、昨年はピエール・ガスリーが勝利を収めたレースだ。今年もいつも以上の結果を期待しないわけにはいかない。

「モンツァに来るのは昨年のあの時以来初めてだけど、今朝トラックウォークをしているだけでも、レースをリードしていた時のこと、あの時の気持ち、スピードを思い出したよ。すごくワクワクしているし、チーム全体も今週末に向けてやる気に満ちているんだ。チームにとってホームレースだし、僕もここから15kmのところに住んでいるしね。とても特別なレースだよ」(ガスリー)

 オランダGPでは中団トップの4位を堅守し、予選でも毎回驚異的なパフォーマンスを発揮しているガスリーだけに、このイタリアGPに期すものは大きい。

「去年はコンペティティブだったし、ここ数戦はとてもうまくいっているので、今週末もかなりいい位置につけられると自信を持っている。モンツァはほかとかなり違った特性のサーキットだけど、ここでもいいパフォーマンスを発揮できると信じているよ」

 たった60分間のフリー走行でライバルたちの最高速を睨みながら最適なマシンセットアップを見つけること。そして、それに合わせてパワーユニットのエネルギーマネジメントを最適に合わせ込むこと。ドライバーもそれに適応すること。

 それらが初日からぶっつけ本番に近い予選で試され、土曜にはスプリント予選という名のレースでも試される。

 ストレート主体のモンツァとはいえ、各車がDRSを使いスリップストリームに入った状態ではその効果がないのと同じで、誰もオーバーテイクができなくなる。スプリント予選でも決勝でも、そんな懸念がなされている。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る