2020.11.17

ドリフト界のアイドルは努力の人。仕事掛け持ちで貯金して買った車は?

  • 川原田剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 能登直●写真 photo by Noto Sunao(a presto)

 それらを人間がすべて感知し、一周一周、細かく修正しながら走っているんです。しかも最近のマシンはハイパワーで、タイヤのグリップ力も高く、すごく速いので、すぐにコーナーが迫ってきます。マシンを自分の手足のように扱えるようにならなければなりません。

 そのために自分がコントロールしやすいクルマを仕上げていく能力も求められます。クルマは精密機械で当然ながら気持ちや気合いでなく物理の法則で動いています。データの分析力やセッティング能力、幅広い知識も必要となってきます。

 現在はD1ライツに参戦しています。私はモータースポーツを始めてまだ5年程度ですが、周りにはキャリア10年、15年のベテランの方がたくさんいます。経験値が圧倒的に足りないので、今年は地方戦やコンテストのようなイベントにも積極的に出場して、いろんな相手と、さまざまなコンディションの中で戦うことで特訓しています。

 ドリフト競技は女性でも肉体的なハンデは少ないという意見もありますが、私はやればやるほどハンデはあると感じます。例えば、重いステアリングを瞬時に素早く回さなければならないことがあります。そういう時には、男性と女性の腕力の差は影響してきます。

 でも一番大変なのは自分のメンタルや技術に対してどこまでこだわって、突き詰められるかということ。どんなに練習しても結果がなかなかついてこない辛さを感じることがありますが、諦めが悪いのが私の強みです(笑)。何回も心が折れるのですが、絶対に諦めません。折れるたびに、「いや、もうちょっと、もうちょっと」という感じでここまで来ました。