ルクレールもアルボンも本気。F1バーチャルGPのポテンシャルは高い (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by AFLO


 しかし、レースは「クルマという道具を使うスポーツ」であるだけに、その道具の善し悪し、つまり「リアルかリアルじゃないか」という論争が起きる。どのゲームが最もリアルなのかといった議論から、eスポーツで腕を磨いて実際のレースでキャリアを進めることができるのかといった議論にまで発展してしまいがちだ。

 しかし、これは明らかに飛躍しすぎで、いくら"シミュレーター"と標榜してリアルにプログラミングを組み上げたところで、ゲームはゲームでしかない。

 クルマの挙動をいかにリアルに物理計算したところで、自分の身体は超高速で移動はしないし、前後左右の激しいGもなければ、マシンの動きを感じ取りながらコントロールするといったこともできないからだ。そして、リスクもなければ、恐怖心もない。

 もちろん、ステアリングコントローラーによって、いくらかそのリアルさを補うことはできる。ステアリングの軸にモーターを内蔵し、それによってステアリングが重くなったり軽くなったり振動したりと、ドライバーたちが実車で感じるタイヤとステアリングからのグリップ感のフィーリングを再現するのだ。

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