レッドブル・ホンダ「タイトル奪還」のリアル度。2020は「収穫の年」 (6ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 昨年、マクラーレンは首脳陣の刷新によって組織を強化。マクラーレン・ホンダ時代の組織的迷走から抜け出し、純粋にパフォーマンスを追求する組織となったことで、中団グループのトップに立った。予算規模の差を客観的に見て、3強に挑むことは考えておらず、少なくもと2020年はランキング4位の座を確保すべく臨む。

 ワークスチームのルノーは予算規模で3強と大きな差があるため、いまだに中団グループに甘んじている。しかし、同じパワーユニットを使うマクラーレンにまで負けているのは、車体開発を行なうイギリス側のファクトリーと、レース運営のまずさに原因がある。

 2016年のワークス復帰から、3年計画で組織と施設を増強してきた。だが、表彰台争いの常連になるという目標は達成できず、3年計画の失敗を認めざるを得ない状況に追い込まれた。

 2020年に向けて、フェラーリやマクラーレンに在籍していたパット・フライを技術責任者に獲得した。ただ、フランス側の首脳陣はルノー本社にF1継続を承認させるべく政治的な発言を繰り返しており、組織としての統率はなかなか難しそうだ。

6 / 7

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る