レッドブル・ホンダの優勝はホンモノ。高速サーキットで十分に戦える (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

アクシデントがなければフェルスタッペンの表彰台は確実だったアクシデントがなければフェルスタッペンの表彰台は確実だった しかしその後、セーフティカーが導入されたことで、レース序盤にピットストップを行なったドライバーたちはピット1回分のタイムロスを喫することになった。これによってポジションを上げたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)とのバトルの末に、フェルスタッペンは追突されて後退。ディフューザーが激しく損傷したうえにパワーステアリングも不調となり、手負いのマシンをゴールに運ぶので精一杯だった。

 あのまま行けば、2回目のピットストップを行なった2位バルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)がフェルスタッペンの後方となり、レース終盤に彼を抑えて2位を死守するか、少なくとも3位表彰台は確実だった。ホーナー代表は、「保証されていたはずの表彰台を失った」と表現した。

「パワーセンシティビティの高いサーキットで、メルセデスAMGにここまで肉薄できたのはとても心強いよ。それに、マゴッツ~ベケッツやコプスでフェラーリを背後にフォローして追いかけることができた。これは、非常に優れたマシンであるということのサインだ」

 結果こそ4位=ガスリー、5位=フェルスタッペンという目立ったものではなかったが、その中味はこのうえなく濃いものだった。オーストリアの優勝がまぐれではないと証明し、今後のレースに向けて期待を抱かせてくれるものだった。

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