2019.07.17

レッドブル・ホンダの優勝はホンモノ。
高速サーキットで十分に戦える

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 第10戦・イギリスGPの金曜、午後5時前――。マックス・フェルスタッペンはレーシングスーツ姿でパドックを走り、レッドブルのモーターホームへと駆け込んだ。間もなく始まるドライバーズブリーフィングに向かうため、急いで平服に着替えにいったのだ。

シルバーストンでのレースを4位・5位で終えたレッドブル・ホンダ フェルスタッペンはフリー走行を終えてから、レーシングスーツ姿のまま1時間半もエンジニアたちと話し込んでいたことになる。前戦オーストリアGPでは驚異的な走りで優勝をもぎ取ったフェルスタッペンだったが、シルバーストンの金曜日はマシンバランスが定まらず、苦戦を強いられていた。

「今シーズンで最悪の金曜日のひとつかもしれない。マシンバランスがよくなかった。ものすごくスライド量が多くて、気持ちよく走れる状態ではなかったんだ。かなりの挽回が必要だ。今夜はやるべきことがかなり多いよ」

 一方、ピエール・ガスリーはオーストリアGP後からの10日間、ミルトンキーンズのファクトリーに通い、エンジニアたちとの話し合いや技術的な確認作業を重ね、さまざまな点を見直してきたという。その結果、ガスリーは見違えるような走りで、フリー走行1回目にはトップタイムを記録。「今季最高の金曜日だ」。ガスリーは笑顔を見せていたが、フェルスタッペンはまさにそれと真逆の状況だった。

 レッドブルは、金曜夜の間にデータを解析。土曜朝のフリー走行3回目で対策を施したマシンを走らせ、予選までにRB15を最高の状態に仕立て直した。

 その結果、予選4位とはいえ、トップのメルセデスAMGに対して0.183秒差という僅差に迫ることができた。

「正直言って、今日は予選でどこまでいけるかまったくわからなかった。金曜日は最悪な状況だったし、今朝になってもスタビリティ(安定性)が欠けていたから。でも、予選でスタビリティを確保することができたんだ」

 フェルスタッペンは、ダウンフォースとドラッグ(空気抵抗)の最適なバランス点を見つけ出すことに成功したのが大きかったと話した。