2019.07.13

ドゥカティは欠点を改善できるか。
ドヴィツォオーゾの忍耐も限界だ

  • ニール・モリソン●取材・文 text by Neil Morrison
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

 第9戦・ドイツGPでマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)があっさりと今季5勝目を達成したことは、以下のコメントがその強さを何よりもよく象徴している。

「まず10周ほど攻めたんだ。次の10周はタイヤを温存した。最後の10周は、かなり余裕があったかな」

 レースは4.5秒差の勝利だったが、もっと大差を築くことも可能だった、というわけだ。

ドヴィツィオーゾはドイツGPでもドゥカティの扱いに苦しんでいた おそらくこの事実は、レース後にドゥカティのピットを重苦しい雰囲気にする大きな要因になった。

 そして、レプソル・ホンダのチームマネジャー、アルベルト・プーチのコメントがさらにその沈鬱さに拍車をかけた。スペインの日刊紙のインタビューに応えたプーチは、ドゥカティのパオロ・チャバッティ(スポーティングディレクター)の「マルケスのずば抜けた才能を別にすれば、ホンダは何も結果を残せていない」という言葉に対して、以下のように答えたのだ。

「ホンダでは、多くの選手が勝利を重ねてきましたよ」とプーチ。「ドゥカティは、たったひとりの選手がある一年だけ圧倒的な成績を収めましたね。今も彼らは全力を傾注して戦っているようですが、結果を残せていません。今に至るも、なにひとつ勝ち得ていないじゃないですか」。

 今回のレース結果により、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)はマルケスにさらに14ポイント差を広げられてしまった。レース中はスズキやヤマハについていくことに精一杯だった様子を見ても、ドゥカティは2018年(と2019年の序盤)にレースを牽引していたアドバンテージをすでに喪ってしまったようにも見える。

 レース後に、ドヴィツィオーゾはドゥカティが抱える現状をこんなふうに述べた。

「いつも同じところで限界に突き当たる。とにかく、旋回性の改善に集中しなければならないことはハッキリしているんだ。デスモセディチGP19には優れている部分もたくさんあるけれども、ライバル勢と比べるとの旋回性の不利はかなりひどい」