レッドブル供給の布石か?ホンダの新モーターホームが2倍の充実度 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

スタッフが快適に過ごせるように、ゆったりとしたソファも完備スタッフが快適に過ごせるように、ゆったりとしたソファも完備 多くのモーターホームは、2階建てトレーラーにフレームやパネルを組み合わせることで巨大な建造物を構築している。マクラーレンの場合は中央に壮大な吹き抜けがあり開放感もあるが、設営と解体にはそれぞれ3日間を要する。

 ホンダの場合はスタッフ数も限られているため、こうした作業の負担を軽減しつつ、快適な居住空間を確保することが求められた。

「このモーターホームは、2台の2階建てトレーラーと、機材を運ぶサポートトラックの計3台で運用しています。2階建て部分はすべて自動で昇降するようになっていて、テーブルやビュッフェカウンターなどもすべて自動で収納されます。トレーラーの側面部分はそのままシャッターが閉じて荷室の壁面になり、走り出すことができるんです。

 ケータハムでも似たようなモーターホームを使いましたが、あのときは屋根がソフトトップだったので設営が大変でした。ですが、今回はハードトップにして自動収納できるようにしました。パドックには設営に3日もかかるモーターホームもありますが、このモーターホームは6時間程度で設営・解体ができてしまうんです。我々のような少人数で運営するモーターホームにとっては、これはとても重要なことです」

6時間ほどで設営・解体ができる革新的なモーターホームだ6時間ほどで設営・解体ができる革新的なモーターホームだ ホンダのスタッフやゲストにこれまで以上に快適な空間を提供し、さらに運営するスタッフの負担も軽減した。ホンダの2018年型モーターホームは、実用性と効率をとことん突き詰めた革新的なモーターホームだ。

 モーターホームとはそもそも、そこで働くスタッフたちにとっての"サーキットでの自宅"であり、パドックのF1関係者やゲストたちが集って交流する社交の場でもある。この新型モーターホームの投入によってこれまで以上に快適でスムーズな交流の場が運用されるとなれば、より多くのF1関係者が集まってホンダとの交流が深まり、F1のパドックにおけるホンダの"村の住人"としての存在感を高めてくれるはずだ。

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