2018.04.15

J・バトン新連載。いきなり
「ホンダ1・2位」を演じた驚異の適応力

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

【連載】ジェンソン・バトンのスーパーGT参戦記(2)

 4月7日~8日に岡山国際サーキットで開催された2018スーパーGTシリーズの開幕戦。今年からGT500クラスにフル参戦するRAYBRIG NSX-GT(ナンバー100)のジェンソン・バトンは山本尚貴とのコンビで2位表彰台を獲得し、いきなり元F1ワールドチャンピオンのすごさを見せつけた。
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開幕戦で2位になった山本尚貴(左)とジェンソン・バトン(右) 今年2月、筆者は岡山国際サーキットで行なわれたメーカーテストでバトンの走りを間近で見ている。フル参戦デビューに向けて昨年末からテストを重ねてきたバトンだったが、そのときはGT500マシン特有の動きに慣れていない様子で、ドライブに苦戦しているようだった。

 バトンはF1で17シーズンを戦い、2009年にはF1王者の座を獲得するなど輝かしいレースキャリアを持っている。だが、スーパーGTなどツーリングカーの経験はほぼゼロ。昨年のスーパーGT第6戦の鈴鹿1000kmにスポット参戦したとはいえ、シーズンを通して戦っていくためには習得しなければいけないことはたくさんあった。

「クルマの動きがこれまでF1で経験してきたものと違うから、テストの間にいろいろ学んでいかなければならない」

 開幕2ヵ月前のメーカーテストのとき、バトンは少し不安そうな表情を見せていた。

 岡山国際サーキットと富士スピードウェイで行なわれた3月の公式テストでは、2018シーズンに参戦するGT500クラスとGT300クラスのほぼ全車が集結。RAYBRIG NSX-GTを走らせるチームクニミツは、少しでもバトンにマシンの動きやスーパーGTならではのGT300クラスとの混走に慣れてもらおうと、特に岡山公式テスト1日目では全4時間のセッションすべてを担当させた。

 とはいえ、公式テストの日数は4日間と決められており、その間にこなすテストメニューも膨大にある。純粋に練習ができる時間は、非常に限られていた。